1級建築士WEB製図講座

計画の要点等 1階平面図兼配置図 各階平面図 断面図 梁伏図・面積表 矩計図 フリーハンド 配置表現 平面表現

設計製図の試験では、計画の要点等(A3)と要求図面(A2)とが出題されています。要求図面は、配置図、平面図、断面図、立面図、伏図、矩計図等のうちから4面程度です。ここでは、計画の要点等と各図面の作図上の手順、注意する点を学んでください。

計画の要点等 1級建築士WEB製図講座

一級建築士「設計製図の試験」は、平成21 年から制限時間が5 時間30 分から6 時間30 分に延長になりました。その延長になった1 時間は、計画の要点等に当てる時間です。

計画の要点等(答案用紙A3 判)
@建築計画(ゾーニング、動線、景観への配慮等)
A構造計画(構造種別、架構形式、耐震計画等)
B設備計画(空調設備、給排水衛生設備、防災設備、電気設備、環境負荷低減等)

「@〜Bの計画に関し配慮した事項、周辺環境に対し配慮した事項などについて、記述(又は簡易な図示)をさせる(1 問あたりの記述のボリュームは従来と同程度とし、10 問程度)。となっています。」記述のボリュームは100 文字程度で、図面と整合性を持たせた文章でなくてはなりません。本試験ではエスキースが終わったら、図面を書く前に計画の要点等を書いてください。頭がすっきりしている間に書くようにします。

小都市に建つ美術館 計画の要点等の例(1級建築士製図対策室の課題)

(1)建築計画について、次の@〜Bの要点等を具体的に記述する。なお、要求図書では表せない部分についても記述する。

@ 建築物の外部動線及び内部動線について、配慮したこと
美術館のメイン出入口へのアプローチは、歩道付きの東側道路からとし、車いす用駐車場1 台分、駐輪場20 台分を関連させています。南側の幅員8mの道路からサブ出入口と美術品の搬出入サービスヤードを設けています。車いす用とサービス用駐車場は、1 台ずつとの条件ですので出入口は1 箇所としています。喫茶室への動線は屋外展示スペースからも繋いでいます。
メイン出入口からエントランスホールに入り、北側に喫茶室と映像シアター、東側にはミュージアムショップを配置しました。南側に管理部門を設け、南側の道路面に荷解室と収蔵庫を配置しています。地下1 階の機械室はドライエリアを道路面に沿って設けるようにしています。2 階の企画展示室の巡回経路は、一筆書きの動線としました。また、企画展示室・常設展示室は、収蔵庫・サービスヤードからの美術品の移動に人荷用EV を設置しました。

A 敷地の周辺環境に配慮したこと
北側に公園がありますので、条件された屋外展示スペースを設け、開放的な外部空間としました。西側に静寂な環境が必要な集合住宅がありますので、それに面する部分の開口部を少なくしています。

B 避難計画について、配慮したこと
階段は2 ヶ所以上設置し、一つはエントランスホールから来館者を中心とした計画としました。また、東側の階段は、管理を中心に利用するよう計画しましたが、災害時には2方向避難経路としての利用を考え、バリアフリー法に適応した階段としました。

(2)構造計画について、次の@及びAの要点等を具体的に記述する。なお、要求図書では表せない部分についても記述する

@ 建築物の構造種別、架構形式及びスパン割とこれらを採用した理由
建築物の架構形式は、耐久性、耐火性、安全性を確保するとともに、柱スパン8m×7mとし、経済的にも配慮した鉄筋コンリート造としました。

A 耐震計画について、配慮したこと
建物の全体を構造上より剛なものして、平面的にバランスよく耐力壁を設けました。立面的には、上下階の同じ位置になるようにも耐力壁を配置しました。

(3)設備計画について、次の@〜Cの要点等を具体的に記述する。なお、要求図書では表せない部分についても記述する。

@建築物に採用した空調方式と採用した理由
送風温度を一定にし、各室ごとに風量を変化させて室温を制御する単一ダクト変風量方式(VAV)を採用し、空調機を機械室に設けました。なお、事務室、館長室等は、個別利用のできる空冷ヒートポンプパッケージ方式を採用し、屋外機を屋上に設けました。

A企画展示室の照明計画(照度、配置等)について、配慮したこと
天井反射間接照明(ハロゲンランプ)を用いて空間全体の照度を確保し、展示物ごとの演出照明をスポットライトで照らすようしました。照度設定については、器具の選定で100〜1500lxの視環境を確保しました。

B排煙計画について、配慮したこと
常設展示室、企画展示室、収蔵室については、無窓で計画したので機械排煙方式とし、排煙機を屋上に配置しました。その他の室は、排煙窓を設け、自然排煙方式としました。

(4)建築物の環境負荷低減(熱負荷の抑制、省エネルギー等)について、配慮したことを具体的に記述する。

最上階屋上には、芝(植栽)をもちいて環境負荷低減を図った。外部に開口部をもつ室は、複層ガラスを採用することで、空調設備の負荷低減に配慮しました。


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