採点のポイント

平成18年設計課題 市街地に建つ診療所等のある集合住宅
  (地下1階、地上5階建)

合格おめでとうございます!2006.12.19(火)

製図の試験の日から待ちに待った合格発表が行われました。平成18年の一級建築士「設計製図の試験」は、受験者11,386人、合格者3,579人、合格率は31.4%という結果が出ました。この一年、誘惑に負けず懸命に努力された方だけが手にできる栄冠です。新に3,579人の一級建築士誕生、おめでとうございます。

採点は4段階、T、U、V、Wに区分され、ランクTが合格です。
 ランクT:「知識及び技能」を有するもの
 ランクU:「知識及び技能」が不足しているもの
 ランクV:「知識及び技能」が著しく不足しているもの
 ランクW:設計条件・要求図面等に対する重大な不適合に該当するもの
 *「知識及び技能」とは、一級建築士として備えるべき「建築物の設計に必要な基本的かつ総括的な知識及び技能」をいう。

各採点ランクの割合は、T:31.4%、U:16.8%、V:26.8%、W:25.0% と発表されました。
採点のポイント 平成18年設計課題
  市街地に建つ診療所等のある集合住宅(地下1階、地上5階建)

一級建築士試験「設計製図の試験」は、「与えられた内容及び条件を充たす建築物を計画し、設計する知識及び技能について設計図書等の作成を求めて行う。」ものであり、その合否判定における平成18年試験の「採点のポイント」、「採点結果の区分」及び「合格基準」は、次のとおりである。

(1) 計画一般
(敷地の有効利用、配置計画、ゾーニング、動線計画、各部門・各室の計画等)
(2) 設計課題の特色に応じた計画
@ 住宅部門、診療所部門及び共用部門のゾーニング・動線計画
A 採光、日照、通風等に配慮した住戸の計画
B 地下駐車場の計画
(3) 構造・設備に対する理解
(4) 設計図書の表現
(5) 設計条件・要求図面等に対する重大な不適合
@ 「要求図面のうち1面以上欠けるもの」、「構造計画の要点が記述されていないもの」、「設備計画の要点が記述されていないもの」又は「面積表が完成されていないもの」
A 「ラーメン構造による鉄筋コンクリート造(一部を鉄骨造としてもよい。)、地下1階、地上5階建」でないもの
B 図面相互の重大な不整合(上下階の不整合、階段の欠落等)
C 床面積の合計が「3,000u以上、3,600u以下」でないもの
D 「所要室」のうち、次のいずれかの室又は施設が計画されていないもの
住戸A(基準階に2戸)、住戸B(基準階に3戸)、コミュニティルーム、居住者用エントランス、住居者用駐車場(計18台)、待合室、事務室・受付、診察・処置室、X線室、検査室、エントランスホール、レストラン、電気・機械室
E 居住者用の乗用エレベーター(1基)が計画されていないもの
F その他設計条件を著しく逸脱しているもの(多数の室・施設の欠落等)
※ 一級建築士「設計製図の試験」合格発表 JAEIC より
  財団法人建築技術教育普及センター(JAEIC)


「設計製図の試験」標準解答例 2006.12.19(火)

平成18年一級建築士「設計製図の試験」の標準解答例が公表されました。

”標準解答例は、試験の透明性を高めるとともに、建築士を志す者に対して、習得すべき知識及び技能(一級建築士として必要な「建築物の設計に必要な基本的かつ総括的な知識及び技能」をいう。)の目安を示す資料として、当センターに設置された試験委員会で作成されたもので、合格水準の標準的な解答例を示すことを意図したものです。”とコメントされています。

この解答例には、図面の精度・表現方法、家具や設備機器の記入密度、特定防火設備など法規に関する表現等(特に記入は無い)、参考にする点が多くあります。また、採点のポイントに示されたように、敷地の有効利用、配置計画、ゾーニング、動線計画、各部門・各室の計画に重きを置いた採点がされるていることも推察できます。


平成18年一級建築士「設計製図の試験」課題発表 7/23(日)
  市街地に建つ診療所等のある集合住宅(地下1階、地上5階建)










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